その他有価証券評価差額金とは、売買目的有価証券、満期保有目的債券、子会社株式、関連会社株式「以外」の有価証券について、購入価格と時価評価額の差額分を言います。合資会社や合同会社の出資分、持ち合い株などの評価額差額分も、その他有価証券評価差額金に含まれます。 連結会計の貸借対照表において、該当する分は「その他有価証券評価額差額金」という勘定科目で記載されます。
上述の通り、その他有価証券評価額差額金とは、主に売買目的有価証券、満期保有目的債券、子会社株式、関連会社株式「以外」の有価証券を言います。現行の会計基準では、決算時において各有価証券を時価に評価替えする処理を行います。 評価替えで差益が生じた場合には、貸借対照表の純資産の部に金額を計上しますが(全部純資産直入法)、差損が生じた場合には当期の損失として処理することもあります(部分純資産直入法)。
その他有価証券評価差額金は、連結財務諸表上の「純資産の部」に表示されます。具体的には、土地再評価差額金勘定や為替換算調整勘定などとともに、「その他の包括利益類型額」に含まれる形で表示されることとなります。 税効果会計が適用されることから、税引き後の金額を記載することが原則。親会社の持分と非支配株主の持分を区別して表示します。
連結財務諸表でその他有価証券評価差額金を取り扱う際には、まず親会社単体と子会社単体で、それぞれの評価差額金を算出。連結会計で合算し、グループ全体の実態に合わせて調整の上、連結財務諸表へ記載します。
その他有価証券評価差額金は、会計上、決算で時価に評価替えを行った上で処理を行います。しかしながら税法上は時価評価が認められていないため、双方を加味したやや特殊な処理を行わなければなりません。具体的には、会計上の簿価と税法上の簿価の差異を調整する仕訳が必要となります。 以下、仕訳の具体例を見てみましょう。
分かりやすい例として、以下のような条件を想定します。
税効果会計では、次のような仕訳処理を行うこととなります。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| その他有価証券 | 100 | 繰延税金負債 | 40 |
| その他有価証券評価差額金 | 60 |
貸方の繰延税金負債は、その他有価証券評価差額金の100円に対して法人税率40%を乗じた金額、同じく貸方のその他有価証券評価差額金は、評価額100から税金分を引いた金額となります。
その他有価証券評価差額金は、翌期首における洗替処理が必要です。洗替処理とは、期末に時価評価を行った資産・負債について、翌期首で取得原価に戻す処理を言います。 その他有価証券評価差額金は、あくまでも決算処理時における一時的な評価損益に過ぎません。ともすると、企業側の希望的主観や恣意性に基づいた金額を計上することも可能な勘定科目です。期首に「実際に取引した金額に戻す」ことで、ステークホルダーの判断に誤解や迷いを生じさせないようにすることが洗替処理の重要な目的となります。
前期末に行った税効果会計の逆仕訳を行うことで、期首の洗替処理とします。上記でご紹介した税効果会計を例にすれば、期首の洗替処理は次のようになります。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 繰延税金負債 | 40 | その他有価証券 | 100 |
| その他有価証券評価差額金 | 60 |
洗替処理を行った後は、その他有価証券評価差額金や繰延税金負債、その他有価証券がすべてゼロとなります。
連結会計システム(連結決算システム)は多機能なシステムを導入すればいいというわけではなく、自社に適したシステムを見極めて導入することが欠かせません。
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